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シルバーアクセサリーOEM完全ガイド:ロット・費用・工房選び・成功の実務戦略

2025.11.27

シルバーアクセサリーのOEMは、ブランドの独自性を高め、利益率を飛躍的に向上させる有力な手段です。しかし実際には「OEMのの仕組みが分からない」「工房選びが難しい」「ロットや費用が不透明」と言う理由で、踏み出せない事業者も多いのが現実です。

今回は、シルバーアクセサリーOEMを成功させるための実務的な知識を完全ガイド致します。

OEMとは?仕入れとの違いをまず理解する

OEM(Orijinal Equipment Manufacturing)とは、自社オリジナルデザインのアクセサリーを工房に製造してもらう仕組みです。

一般的な買い付け」(仕入れ)と比較すると、次のような違いがあります。

・買い付け(既製品)

・スピードが速い

・小ロットで始めやすい

・デザインが他社と被りやすい

●OEM(オリジナル)

・独自性が高い(ブランド価値UP)

・利益率が高い

・製造工程の管理が必要

・ミニマムロット(MOQ)が発生

ブランドを長期的に育てるなら、最終的にOEMへ移行することが売上拡大の鍵になります。

シルバーOEMのミニマム(MOQ)の目安

工房によって異なりますが、タイやアジアのシルバー工房では次が一般的です。

・単品型(1デザイン):10~30個

・リング等サイズ展開あり:各サイズ×10~20個

・パーツやビーズ系:50~100個

ブランド規模に応じて調整できる工房もあるため、最近初回小ロットを極小(10個~)に抑えたOEMも可能です。

OEMの費用はどう決まる?価格構造を理解する

シルバーアクセサリーのOEM価格は、次の要素で決まります。

①銀の重量

もっとも単価に影響する要素。

重さが倍になれば、ほぼ単価も倍になります。

②デザインの複雑度(彫り・成型・多パーツ構造)

複雑な造形ほど工費が上がる

特に多面彫り・細かい唐草模様は工費が高い。

③鋳造がハンドメイドか

・鋳造(キャスト):量産向き・単価が安い

・ハンドメイド(カレンシルバー系):単価が高いが価値が出る

④仕上げの種類

鏡面磨き・燻し加工・マット仕上げなどでも工費が変動する

⑤石・パーツなどの追加要素

天然石・樹脂・オニキス・ターコイズなど、石代+留め具工費が加算されます。

OEMを成功させるための重要ポイント

1、まずは「買い付け」で工房との相性を確認する

いきなりOEMに進むのはリスクが高いです。

最初は既製品を買い付け、以下をチェックするのが最適です。

・仕上げのクオリティ

・不良率

・対応スピード

・写真とのギャップ

・デザイン理解度

ここを見極めることで、OEMの失敗率が大幅に下がります。

2、デザインは”伝え方の精度”が命

OEMトラブルのほとんどは、伝達のズレです。

正確なデザイン共有に必要なもの

・三面図(正面・側面・背面)

・サイズ(㎜単位)

・材質、石の種類

・テクスチャーの指示(鏡面・マット・燻し)

・モデル品があれば現物を送付

特に線幅(線の太さ)は、0.1㎜で表情が激変するため、必ず素面データで共有するのが理想です。

3、試作(サンプル)は”絶対にケチってはいけない”

試作(サンプル)の段階で問題点を洗い出して修正することで、本生産のリスクが大幅に減少します。

試作段階の主な修正例

・彫りの深さ

・銀の厚み

・サイズ感

・石の留め方

・表面仕上げ

1回で完璧な試作品が出来ることはほぼありません。

2~3回の修正を前提に進めると成功率がアップします。

工房選びは”価値ではなく実績”を見るべき

シルバーOEMでは、価格に安さだけで工房を選ぶと失敗します。

チェックすべき実績ポイント

・過去に作っているブランドの系統

・メンズ系、レディース系の得意分野

・製造可能なパーツ・石留めの種類

・仕上げの得意不得意

・サンプル提出のスピード

特に、自社ブランドのテイストと工房の得意分野が一致することが最重要です。

OEMを導入すべきタイミング

以下の3つの条件が揃ったら、OEMへ移行するタイミングです。

1、仕入れ商品の売り上げに偏りが出てきた

2、ブランドの世界観が固まり始めた

3、在庫補充が追い付かなくなってきた

OEMは単価が高いですが、完成すれば天井を無限に伸ばせる手段です。

まとめ:OEMはブランドの”第二ステージ”への入り口

シルバーアクセサリーOEMは難しく見えますが、正しく手順を踏めばリスクを最小限に抑えつつ、圧倒的なブランド価値と利益率を獲得できます。

・初期は小ロットで市場反応を確認

・仕入れで工房の力量を測る

・デザインは図面で”伝達精度”を高める

・数回の試作(サンプル)で完成度を高める

・得意ジャンルの工房を選ぶ

これらを押さえれば、OEMは必ずブランドの武器になります。

 

株式会社ハウロラでは、小ロット(10個~)からの対応も可能です。また、個人ブランドの立ち上げ、中国OEMにも対応しています。お気軽にお問合せ下さい。